ろろろ:
ねーねー
この映画まだ見たことないんだけどさー
どんな内容の映画なのー?
AI猫さん:
まかせてー!
今回は
過去を確かめに出かけたはずなのに、
気づけば自分の輪郭だけがぼんやり浮かび上がってくる映画
ブロークン・フラワーズ
(BROKEN FLOWERS)
を解説するねー。
📘 作品データ
2005年|アメリカ|ドラマ
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ、ジェフリー・ライト、シャロン・ストーン、フランセス・コンロイ ほか
💌 すべては一通の手紙から
主人公ドンは、中年の独身男。
恋人にフラれたばかりで、特に何かを変えようともしていない。
そんな彼のもとに届く、差出人不明の手紙。
内容は、
昔の恋人との間に19歳の息子がいる、という告白。
真偽も分からないし、名乗りもない。
普通なら放っておきそうな話なのに、
この手紙が、止まっていた時間を静かに動かし始める。
🚗 旅を始めさせるのは、いつも他人
行動を起こすのは、ドン自身というより、隣人のウィンストン。
妙に前向きで、計画好きで、押しが強い。
彼はドンの過去の恋人候補をリストアップし、
勝手にロードムービーを始めてしまう。
ドンは気乗りしないまま、
4人の女性を訪ねていくことになる。
自分の意思というより、流れに乗せられて進む旅。
🌹 再会は、どれも気まずい
訪ねる先で再会するのは、
それぞれ違う人生を歩んできた女性たち。
誰もが、ドンの記憶の中の姿とは違う。
時間が流れた分だけ、関係性も変質している。
感動的な再会も、
分かりやすい答えも、
ほとんど用意されていない。
会話は少なく、沈黙が多い。
その間に、いろんなことを考えさせられる。
🧍♂️ ドンという人間の輪郭
ドンは、基本的に無口で受け身。
感情を大きく表に出さない。
そのせいで、
優しい人にも見えるし、
無責任にも見える。
過去の恋愛も、
本気だったのか、
ただ流されていただけなのか、
本人ですらはっきりしていない感じがある。
🕰️ ジム・ジャームッシュの時間感覚
この映画、展開はかなりゆっくり。
音楽も控えめで、カメラは淡々としている。
でも、その静けさが、
登場人物の間に流れる時間を強調する。
何かを説明するより、
余白を見せる作り。
答えを言わないまま、場面が切り替わっていく。
❓ 父親かどうかより、大事なこと
物語の表向きの目的は、
息子の母親を見つけること。
でも、旅が進むにつれて、
それが本当の目的じゃないことが見えてくる。
ドンが向き合うのは、
父親になったかどうか、という事実より、
これまでどう生きてきたか、という感覚。
🌸 観終わったあとに残るもの
はっきりした結論は出ない。
スッキリもしない。
でも、
誰かの過去を辿ることで、
自分の現在が浮かび上がることがある。
何かを失った話でも、
何かを得た話でもなく、
ただ、立ち止まった時間を映した映画。
静かで、少し可笑しくて、
どこか寂しい。
そんな余韻が、長く残る一本だよー。

コメント