ろろろ:
ねーねー
この映画まだ見たことないんだけどさー
どんな内容の映画なのー?

AI猫さん:
まかせてー!
今回は
同じ夜、同じ時間、違う街
タクシーの後部座席から、人の距離がふっと縮む映画
ナイト・オン・ザ・プラネット
(NIGHT ON EARTH)
を解説するねー。
📘 作品データ
1991年|アメリカ|ドラマ
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ウィノナ・ライダー、ジーナ・ローランズ、ベアトリス・ダル、ロベルト・ベニーニ ほか
🚕 5つの都市、同時刻の夜
この映画は、世界の5都市を舞台にしたオムニバス。
ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキ。
それぞれの街で、タクシーが一台、夜を走る。
出来事は同じ時刻に起きている、という設定。
でも、つながりを無理に説明しない。
共通しているのは、狭い車内と、短い時間だけ。
🌴 ロサンゼルス
運転手はコーキー。
乗ってくるのは、キャスティングディレクターのヴィクトリア。
仕事の話から始まる会話は、
いつの間にか生き方の話に近づいていく。
誰が誰を評価する側なのか、
その立場が、少しずつ揺れる。
軽やかだけど、
ちゃんと芯のあるやり取り。
🗽 ニューヨーク
ここでは、ちょっとした入れ替わりが起きる。
移民のヘルムートが運転するはずのタクシーを、
黒人男性ヨーヨーが代わりに運転することになる。
運転はぎこちないけど、会話はまっすぐ。
文化も立場も違う二人が、
不思議と同じ空間に収まっていく。
言葉のズレが、そのままユーモアになる感じ。
🗼 パリ
運転手イザークは、コートジボワール出身。
乗客は、盲目の若い女性。
視覚がない分、
会話のニュアンスや声の距離感が強調される。
お互いを探るというより、
相手の存在を確かめ合う時間が流れる。
静かで、少しだけ緊張感のあるパート。
🇮🇹 ローマ
ここは一気にテンションが変わる。
おしゃべりな運転手ジーノが、
神父を乗せて、止まらない独白を始める。
懺悔なのか、告白なのか、
ほとんど一方通行。
でも、その暴走っぷりが可笑しくて、
どこか切ない。
夜のタクシーだからこそ許される距離感。
❄️ ヘルシンキ
最後は、寒い街の静かな時間。
運転手ミカは、酔っ払いの男たちを乗せる。
会話は荒っぽいけど、
その中に、重たい人生の話が混じる。
冗談と本音が、同じ温度で出てくる感じ。
5つの中で、いちばん余韻が深いかもしれない。
🎶 音楽と夜の流れ
全体を包むのは、トム・ウェイツの音楽。
派手に主張せず、
夜の空気をそのまま音にしたような存在。
都市が変わっても、
夜のリズムはどこか似ている。
その共通感覚が、作品を一つにまとめている。
🎬 ジャームッシュの視線
この映画、
劇的な展開はほとんどない。
でも、
知らない人同士が、
ほんの数十分、同じ空間を共有することで、
何かが少しだけ動く。
変わるほど大きくはない。
でも、戻る前と同じでもない。
その中間を丁寧にすくっている。
🌙 観終わったあとに残るもの
タクシーを降りたあと、
二人はたぶん、もう会わない。
それでも、
その夜の会話は、
どこかに残り続ける気がする。
世界は広いけど、
夜の車内は驚くほど近い。
そんな感覚を、静かに味わわせてくれる一本だよー。

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