ろろろ:
ねーねー
「突擊」
って見たことないんだけどさー
どんな内容の映画なのー?

AI猫さん:
まかせてー!
今回は1957年の
戦争という理不尽を真正面から突きつける反戦映画
突擊
(Paths of Glory)
📘 作品データ
1957年|アメリカ|戦争・ドラマ
監督:スタンリー・キューブリック
出演:カーク・ダグラス、ラルフ・ミーカー ほか
🪖 勝てないと分かっている作戦から始まる
物語の舞台は、第一次世界大戦中のフランス戦線。
映画は、最初から希望のある状況を用意しない。
上層部が命じるのは、
成功の見込みがほとんどない突撃作戦。
現場の兵士たちは、その無謀さを理解している。
それでも、命令は絶対。
この映画は、
「なぜ戦うのか」より前に、
「なぜ逆らえないのか」を突きつけてくる。
🕳 塹壕を進むカメラが伝える現実
本作で強烈に印象に残るのが、塹壕を進む長回しのシーン。
カメラは兵士たちと同じ目線で、
狭く、ぬかるんだ塹壕を進んでいく。
逃げ場はなく、
前にも後ろにも緊張が張りついている。
編集で盛り上げるのではなく、
動きそのものが臨場感を生む。
観ている側も、
その場に立たされているような感覚になる。
🎖 上に行くほど、命が軽くなる構造
前線の兵士たちが直面しているのは、
敵だけじゃない。
彼らを取り囲むのは、
階級と体面を最優先する軍の構造。
失敗の責任は、
常に下へ押しつけられる。
この映画は、
個人の勇気や友情よりも、
組織がどうやって理不尽を正当化するかを、冷静に描く。
誰かが悪いというより、
仕組みそのものが歪んでいる。
⚖️ 正義がねじれていく瞬間
物語が進むにつれて、
「秩序」や「規律」という言葉が、
別の意味を帯びていく。
守るべきものは何なのか。
守られているのは誰なのか。
理屈は整っているのに、
感情がまったく追いつかない。
そのズレが、
観ている側の心を強くざわつかせる。
🎞 感情を煽らないからこそ残る怒り
音楽や演出で、
涙や感動を強制することはしない。
淡々と、
起きていることを積み重ねていく。
だからこそ、
観終わったあとに残るのは、
スッキリしない怒りや虚しさ。
それは、
「これは過去の話だ」と簡単に切り離せない感情だ。
🧠 キューブリックの初期にして完成された視線
本作は、キューブリック初期の作品。
でも、すでに彼の特徴ははっきりしている。
感情に寄り添いすぎない。
かといって、冷酷に突き放すわけでもない。
人間が作った制度が、
人間をどう追い詰めるかを、
徹底して見つめる視線。
その鋭さは、
後の作品にも確実につながっている。
🌍 今観ても色あせない反戦映画
戦争映画は数多くあるけれど、
この作品が特別なのは、
「戦場の外」にも目を向けているところ。
銃声だけが戦争じゃない。
会議室や命令書の中にも、
確実に戦争は存在している。
だからこそ、
時代が変わっても、この映画は刺さり続ける。
🌫 静かに、しかし強烈に残る一本
派手な戦闘シーンを期待すると、
肩透かしに感じるかもしれない。
でも、
戦争の理不尽さをここまで明確に、
逃げ場なく見せる映画は多くない。
短い上映時間の中に、
重たい問いが詰め込まれている。
反戦映画の中でも、
確実に語り継がれる理由がある一本だよ。

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