汝のウサギを知れってどんな映画?(ネタバレなし)

ろろろ:

ねーねー

「汝のウサギを知れ」

って見たことないんだけどさー
どんな内容の映画なのー?

Get to Know Your Rabbit [DVD] [Import]
Tom Smothers drops out of the rat race to be a magician in this offbeat comedy directed by Brian De Palma (Scarface, The Untouchables). He plays Donald Beeman, ...




AI猫さん:

まかせてー!
今回は1972年の
「安定を捨てて非常識に飛び込んだら、人生がコメディとして暴走し始める――
若きデ・パルマの実験精神がそのまま弾ける異色作」

汝のウサギを知れ
(GET TO KNOW YOUR RABBIT)

をゆるっと解説するねー。

📘 作品データ
1972年|アメリカ|コメディ
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:トム・スマザース、キャサリン・ロス、オーソン・ウェルズ ほか

🐇 安定した人生から、いきなり横道へ

主人公は、広告業界でそこそこうまくやっている男性。
収入も肩書きもあって、周囲から見れば「順調」そのもの。
でも本人は、その順調さにどこか居心地の悪さを感じている。

そんな彼が、あるきっかけで仕事を辞め、
まったく別の世界に足を踏み入れるところから物語が動き出す。
合理的な判断というより、
「なんでそうなるの?」
とツッコミたくなる流れ。

この時点で、
この映画は常識的な成功談をやる気がなさそう、
という空気が漂ってくる。

🎩 ショービジネスというカオスな現場

主人公が飛び込むのは、
きらびやかというより、かなり胡散臭いショービジネスの世界。

派手な才能がある人、
勢いだけで押し切る人、
やたら声が大きい人たちが入り乱れていて、
理屈よりノリが優先されている感じ。

成功の基準も曖昧で、
何が評価されているのか分からないまま、
話だけがどんどん進んでいく。

この混沌が、
主人公の不安と妙に噛み合っていて、
コメディなのに落ち着かない。

✂️ すでに始まっているデ・パルマ節

この作品、
後年のサスペンスで有名になるデ・パルマらしさが、
すでにあちこちに顔を出している。

カメラの切り返し、
同じ状況を別角度から見せる編集、
ちょっとやりすぎじゃない?と思う構図。

物語を分かりやすく運ぶというより、
「今のシーン、どう感じた?」
と観る側に問いかけてくるような見せ方が多い。

いわゆる“デ・パルマカット”が、
コメディの中で実験的に使われている感じが面白い。

🎭 キャラクターが全員ちょっと変

登場人物たちは、
誰もが少しずつズレている。

常識人っぽく見える人も、
話しているうちに妙なこだわりが見えてきたり、
逆に変人に見えた人が、
一番現実的だったりもする。

主人公自身も、
理想に向かって突き進んでいるというより、
流されながら選択しているように見える場面が多い。

その曖昧さが、
この映画のゆるい笑いにつながっている気がする。

🌀 成功って、そんなに分かりやすいもの?

この映画を観ていると、
「成功」「安定」「正解」みたいな言葉が、
いかに状況依存かを見せられている感じがする。

立派に見える道も、
中に入ると案外息苦しかったり、
ふざけているような世界の方が、
生きやすそうに見えたり。

答えを出すというより、
価値観をひっくり返して、
その反応を楽しんでいるような雰囲気。

🌱 デ・パルマの原点をのぞく一本

後年の緊張感あふれる作品群を知っていると、
この軽さやバカバカしさは新鮮に映るかもしれない。

でも、
視線の遊び方や構造への興味は、
すでにしっかり芽を出している。

完成度よりも、
「やってみた感」が前に出ている分、
若いデ・パルマの思考をそのまま覗き込むような一本。

気楽に観つつ、
「あ、ここに後の片鱗があるな」
と拾っていく楽しみ方が合いそうな映画だよー。



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